キリストはすべてに勝る神

2023年6月4日(日)主日礼拝説教ハレルヤチャペル滝沢牧師森田友明

<聖書>へブル人への手紙1章1~14節
【新改訳2017】
1:1 神は昔、預言者たちによって、多くの部分に分け、多くの方法で先祖たちに語られましたが、
1:2 この終わりの時には、御子にあって私たちに語られました。神は御子を万物の相続者と定め、御子によって世界を造られました。
1:3 御子は神の栄光の輝き、また神の本質の完全な現れであり、その力あるみことばによって万物を保っておられます。御子は罪のきよめを成し遂げ、いと高き所で、大いなる方の右の座に着かれました。
1:4 御子が受け継いだ御名は、御使いたちの名よりもすばらしく、それだけ御使いよりもすぐれた方となられました。
1:5 神はいったい、どの御使いに向かって言われたでしょうか。「あなたはわたしの子。わたしが今日、あなたを生んだ」と。またさらに、「わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる」と。
1:6 そのうえ、この長子をこの世界に送られたとき、神はこう言われました。「神のすべての御使いよ、彼にひれ伏せ。」
1:7 また、御使いについては、「神は御使いたちを風とし、仕える者たちを燃える炎とされる」と言われましたが、
1:8 御子については、こう言われました。「神よ。あなたの王座は世々限りなく、あなたの王国の杖は公正の杖。
1:9 あなたは義を愛し、不法を憎む。それゆえ、神よ、あなたの神は、喜びの油で、あなたに油を注がれた。あなたに並ぶだれよりも多く。」
1:10 またこう言われました。「主よ。あなたははじめに地の基を据えられました。天も、あなたの御手のわざです。
1:11 これらのものは滅びます。しかし、あなたはいつまでもながらえられます。すべてのものは、衣のようにすり切れます。
1:12 あなたがそれらを外套のように巻き上げると、それらは衣のように取り替えられてしまいます。しかし、あなたは変わることがなく、あなたの年は尽きることがありません。」
1:13 いったいどの御使いに向かって、神はこう言われたでしょうか。「あなたは、わたしの右の座に着いていなさい。わたしがあなたの敵をあなたの足台とするまで」と。
1:14 御使いはみな、奉仕する霊であって、救いを受け継ぐことになる人々に仕えるために遣わされているのではありませんか。

<要約>

罪の世を相続する人間社会:

キリストはすべてのすべて、最初からおられて、天地万物の創造に関わっておられました。神はキリストを万物の相続者と定められました。そして、神は人を、世界を治める管理者とされました。しかし、最初の人アダムは神に反駁して、高慢になり、自分を神の上に置こうとしました。戒めを破り、罪を犯したのです。そのために、罪によって人間の人格はゆがみ、死ぬべきものとなりました。自然界も虚無に服させられました。罪を犯し、エデンの園から追い出されたアダムとエバは、悪魔の支配下で、罪の世を相続するものとされました。人間は住みやすい世界、平和な世界を求めています。しかし、その一方で、人間中心、自分中心のために争い、戦争でせっかく作り上げた住処を破壊して、がれきにしています。罪の性質により妬み、争い、貪欲、悪い考え、ののしり、高慢、愚かさなどが国家のレベルでも個人のレベルでも、人間を支配していると言えます。私たちは自ら罪によって聖い神に近づくことも神の前に立つこともできません。私たちはそのままでは、自分の罪のために永遠の滅びに向かわざるを得ないのです。

罪をきよめ御国を相続させてくださる神:

重い病気である癌があっても、自らの病に気づくことなく手遅れとなり死に至ることが多くあります。同じように、アダム以来、罪の病におかされた人類は、自らの罪に気づきません。そのため、真の医者であるキリストのもとへ行かず、罪と言う病のため、死と滅びに至ります。人間の罪を取り除くために神が卑しい人間の子どもとして生まれ、卑しめられ辱められ、十字架刑という最も残虐な方法で苦しみを受け、死にて葬られました。それは、ひとえに、私たち人間の罪の身代わりとなって裁かれ、私たちを救うためでした。そして、死人の内から復活し、天に昇られて神の右の座に着かれました。私たち人間は罪に縛られ、自らそこから抜け出ることもできず、自らの罪のために神の容赦ない裁きに定められています。その人間に対して神は歴史をかけて準備しキリストによって救いの道を完成されました。クリスチャン生活は「キリストは私の代わりに死んでくださった。そして、私の命のために復活なさった。」という単純な真実の上に立っています。神は私たちの罪を十字架の血潮で一方的に清めてくださいました。そして、御国を相続させてくださいます。私たちは、ただ神を信頼して御顔を仰ぐだけです。

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