神の国の建設と完成

2018年04月 15日(日)主日礼拝
ハレルヤチャペル滝沢牧師 森田友明

<聖書>使徒の働き1章1〜11節
1:1 テオピロよ。私は前の書で、イエスが行い始め、教え始められたすべてのことについて書き、 1:2 お選びになった使徒たちに聖霊によって命じてから、天に上げられた日のことにまで及びました。 1:3 イエスは苦しみを受けた後、四十日の間、彼らに現れて、神の国のことを語り、数多くの確かな証拠をもって、ご自分が生きていることを使徒たちに示された。 1:4 彼らといっしょにいるとき、イエスは彼らにこう命じられた。「エルサレムを離れないで、わたしから聞いた父の約束を待ちなさい。 1:5 ヨハネは水でバプテスマを授けたが、もう間もなく、あなたがたは聖霊のバプテスマを受けるからです。」 1:6 そこで、彼らは、いっしょに集まったとき、イエスにこう尋ねた。「主よ。今こそ、イスラエルのために国を再興してくださるのですか。」 1:7 イエスは言われた。「いつとか、どんなときとかいうことは、あなたがたは知らなくてもよいのです。それは、父がご自分の権威をもってお定めになっています。 1:8 しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」 1:9 こう言ってから、イエスは彼らが見ている間に上げられ、雲に包まれて、見えなくなられた。 1:10 イエスが上って行かれるとき、弟子たちは天を見つめていた。すると、見よ、白い衣を着た人がふたり、彼らのそばに立っていた。 1:11 そして、こう言った。「ガリラヤの人たち。なぜ天を見上げて立っているのですか。あなたがたを離れて天に上げられたこのイエスは、天に上って行かれるのをあなたがたが見たときと同じ有様で、またおいでになります。」

<要約

神の国の土台:

イエス様は40日間弟子たちに現われて、神の国のことを語られたとあります。ですから復活のイエス様の教えは神の国です。神の国は何かというと、イエス・キリストを王として信者を国民とする国です。この世の国の王は人々を支配して権力をふるいます。すなわち、力によって国を治めます。つまり強い方がよいでしょう。強いアメリカ、アメリカファーストという言葉は力を国の土台に据えているところからきます。アメリカや中国やロシアなどの大国は軍事力、経済力を求めています。それは、力を土台としているからです。しかし、キリストの王国は、キリスト自らの苦しみから発しています。イエス様が苦しみを受けた、その苦しみは十字架を指します。神は、キリストの苦難の十字架を土台として、国を建てられました。神が苦難を受けた動機は、人への愛です。神はそのひとり子キリストをあなたにお与えになったほどにあなたを愛された、とある通りです。また、キリストの十字架は何のためでしょうか。そうです、赦すための十字架です。目的は人の、あなたの罪を赦すためです。ですから、神の国は、愛と赦しを土台として築かれているということです。神の国の土台は、愛と赦しであり、その表れが、十字架と復活です。それは信仰の土台でもあります。そして、神の国の推進力となるのは、一致した熱心な祈りです。これは教会の祈りともいえます。クリスチャンの皆さんは、イエス様の十字架を信じています。そして、復活を信じています。十字架は神の愛と赦しです。復活は永遠のいのち、永遠の祝福です。ですから、クリスチャンになるということは、神の愛と赦しを受け取って、神のいのちにつながり、永遠の祝福に生きることです。これはしぼむことのない希望です。神の国の王は復活のイエス・キリストです。その国民は、クリスチャンです。どの国でもそのトップによって国民は大分違います。トップが良いと国民は幸せです。トップが悪いと国民は悲惨です。キリストを王とする神の国の国民、すなわちクリスチャンは世界で最も幸福な国民と言えます。

神の国の拡大:

「しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」弟子たちはイエス様の復活の証人として宣教しました。そして弟子が弟子を生みました。その時から二千年の歳月が過ぎています。イエス様を信じバプテスマを受け、聖霊を受けたクリスチャンは全世界に広がり続けています。なぜなら今も世界中の人々に神のメッセージを語り継がれているからです。みことばは必ず成就します。福音によって、今も、多くの人々が死から命に移され、絶望がしぼむことのない希望に、苦しみが感謝に、悲しみが喜びに変えられています。これこそまさに福音の力なのです。聖霊は聖書のみことばを通してお語りになります。十字架も復活も歴史的事実です。そして、神がたてられた人類救済のご計画は、現在進行形で進んでいます。それは歴史を支配し、天と地のすべての権威を握っておられる方、イエス・キリストが導いておられます。聖霊が臨まれるとき力を受けます。イエス様が去って行った後に、天より聖霊が臨みます。それはペンテコステに起こった神の技です。聖霊は霊ですから目に見えません。でも、聖霊はその働きとしてみることができます。風は見えないけれども、木の枝が揺れることにより、風があるのがわかるというのです。同様に、聖霊は見えませんが、聖霊によってイエス様を信じて新しく生まれた人を見ると聖霊がいるのがわかるのです。ですから、聖霊はその働きによって知ることができます。まず、聖霊は力を与えるというのです。その力とは何でしょうか。「イエス様の証人」となる力です。それは福音を理解する力、そしてキリストの心を知る力です。聖霊の力は理解力ともいえます。神のみ心を知る力、聖書のみことばを理解する力、福音がなんであるかを知る力です。また、迫害に耐える力、困難に耐えて希望を持ち続ける力です。また、聖霊の力は、敵をも愛する十字架の力です。イエス様は十字架の上で敵を赦しました。さらに、聖霊の力は殉教をも恐れない力です。そのように聖霊が皆さん一人一人に臨まれた結果は、何でしょうか。それは、皆さんがイエス・キリストの十字架と復活の証人として生きることです。具体的には、皆さんがイエス様の心をいただき隣人に対して、小さなキリストとなるのです。

神の国の完成:

イエス様は弟子たちのみている前で上に挙げられました。雲に包まれて見えなくなりました。その時、白い衣をまとった二人の天使が彼らのそばに立っているのに気づき、視線を天から地上に落としました。天使たちは、言いました。「天に昇って行かれるのをあなた方が見た時と同じ有様で、また、おいでになります。」と。これは、再臨の約束です。イエス様は今、神の右に座しておられます。これは、天においても地においてもすべての権威を握っておられるということです。世界は一つの方向に向かって進んでいます。この世界の歴史の方向には、はっきりした、神のご意志と計画があります。その実現と完成がこの地上で明らかにされるのが、再臨の時です。聖霊によって教会が生まれ、教会は全世界に及んでいます。教会には、真のいのちを持つ人々が集まっています。教会の歩みのゴールはキリストの再臨です。再臨の時には、キリストは世を裁くために来られるといいましたが、キリストは公平な審判者としてこられます。キリストはすべての人の全生涯をさばきます。それは、行いばかりでなく、心のはかりごとまで全てを含みます。どんな罪にも神は怒りを持ってお応えになります。でも、ご安心ください。神は、世を愛し、あなたが滅びてしまうのを惜しまれ、罪を取り除くために一人の御子キリストをお与えくださいました。そして、罪のないキリストをあなたの身代わりとして十字架につけ断罪しました。それゆえ、もしあなたが信じるなら、御子の十字架のあがないによりあなたのすべての罪は赦されて、神のいのちが与えられます。神は、キリストにより、救いの道を完成されました。そして、その救いを全世界のすべての人々に伝えるために聖霊をお送りになりました。イエスの十字架と復活の証人である私たちを用いて全世界に宣教なさいます。教会はそのために建てられたのです。再臨は、信じる者にはこの上もない祝福と喜びなのです。

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