神の祝福を受け継ぐ

2022年6月19日(日)主日礼拝説教ハレルヤチャペル滝沢牧師森田友明

<聖書>創世記27章1~10、26~31節
【新改訳2017】
27:1 イサクが年をとり、目がかすんでよく見えなくなったときのことである。彼は上の息子エサウを呼び寄せて、「わが子よ」と言った。すると彼は「はい、ここにおります」と答えた。
27:2 イサクは言った。「見なさい。私は年老いて、いつ死ぬか分からない。
27:3 さあ今、おまえの道具の矢筒と弓を取って野に出て行き、私のために獲物をしとめて来てくれないか。
27:4 そして私のために私の好きなおいしい料理を作り、ここに持って来て、私に食べさせてくれ。私が死ぬ前に、私自ら、おまえを祝福できるように。」
27:5 リベカは、イサクがその子エサウに話しているのを聞いていた。それで、エサウが獲物をしとめて父のところに持って来ようと野に出かけたとき、
27:6 リベカは息子のヤコブに言った。「今私は、父上があなたの兄エサウにこう言っておられるのを聞きました。
27:7 『獲物を捕って来て、私においしい料理を作ってくれ。食べて、死ぬ前に、【主】の前でおまえを祝福しよう。』
27:8 さあ今、子よ、私があなたに命じることを、よく聞きなさい。
27:9 さあ、群れのところに行って、そこから最上の子やぎを二匹取って私のところに来なさい。私はそれで、あなたの父上の好きな、おいしい料理を作りましょう。
27:10 あなたが父上のところに持って行けば、食べて、死ぬ前にあなたを祝福してくださるでしょう。」

27:25 そこでイサクは言った。「私のところに持って来なさい。わが子の獲物を食べたい。そうして私自ら、おまえを祝福しよう。」そこでヤコブが持って来ると、イサクはそれを食べた。またぶどう酒を持って来ると、それも飲んだ。
27:26 父イサクはヤコブに、「近寄って私に口づけしてくれ、わが子よ」と言ったので、
27:27 ヤコブは近づいて、彼に口づけした。イサクはヤコブの衣の香りを嗅ぎ、彼を祝福して言った。「ああ、わが子の香り。【主】が祝福された野の香りのようだ。
27:28 神がおまえに天の露と地の肥沃、豊かな穀物と新しいぶどう酒を与えてくださるように。
27:29 諸国の民がおまえに仕え、もろもろの国民がおまえを伏し拝むように。おまえは兄弟たちの主となり、おまえの母の子がおまえを伏し拝むように。おまえを呪う者がのろわれ、おまえを祝福する者が祝福されるように。」
27:30 イサクがヤコブを祝福し終わり、ヤコブが父イサクの前から出て行くとすぐに、兄のエサウが猟から戻って来た。
27:31 彼もまた、おいしい料理を作って、父のところに持って来た。そして父に言った。「お父さん。起きて、息子の獲物を召し上がってください。あなた自ら、私を祝福してくださるために。」

<要約>

みことばと祈りを軽視する悲惨:

イサクは年を取り、目がよく見えなくなったときに長男エソウを呼びました。自分が死ぬ前にエソウを祝福し、後継ぎにしようとしました。しかし、それに気づいたリベカはそれを阻止しようとします。リベカとヤコブは共謀して父イサクをだますのです。これは、十戒の4戒「あなたの父母を敬いなさい」と第8戒「うそをついてはいけません」の律法違反ですね。悲しいことに、イサク家の誰も、どうすべきかを神に祈り、知恵を求めることはなかったのです。その結果、父の祝福を横取りされたエソウは、ヤコブに対して殺意を抱くようになりました。イサク家は分裂してしまったのです。ここに家族の人間関係のもろさが見えます。それぞれが、神に窺うこともなく自分の考えをそのまま通すことで、主のみ心を排除してしまったのです。家族の危機はどのような家庭にも起こりうるのです。大切なことは、私たちの家庭に神様をお迎えして常に祈りみ心を求めることです。

神と祈りの格闘をして前進する:

ヤコブは、失敗や苦しみを通して、神に祈り、神と格闘して、神の約束を握り進んでいきました。また、ヤコブにはイスラエルと言う名前が与えられました。イスラエルと言うのは、「神と戦う」と言う意味です。ヤコブは、祝福をもらうまで神の人を離さなかったからです。それは、熱心であきらめない祈りです。また、イスラエルという名前には「神の王子」という意味があります。この「お前を呪うものは呪われ、お前を祝福するものは祝福される。」という言葉の背後にある思いは、丁度、王様がその最愛のこどもである王子を愛する愛と似ています。王は王子に悪さをする者を赦しません。逆に王子に良いことをする者を王は喜び宮廷に招きごちそうします。そして、この言葉は、アブラハム、イサク、ヤコブの信仰による子孫の私たちクリスチャンに与えられています。ヤコブは、執拗な祈りで神と戦ったのです。また、長子の権利をめぐってヤコブは兄エソウと戦って勝利を得ました。ヤコブは目に見えない神との関係を第一に求めました。私たちも、神との関係を第一として歩みたいと思います。受け継いだものは次に渡さなければなりません。私たちは隣人にこの祝福を伝達する役目も与えられているのです。また、ヤコブのように神に執拗な祈りをして、前進したいと願います。